ヒト由来生物資源の研究利用についての『政策と倫理』
Policy and Ethics in Biomedical Research Resources

<橋渡しの活動としての生物資源研究>
 ヒト由来の研究資源を用いた医学・生物学の研究について、「科学」を「法律と政策」が追いかけているが、どうしても追いつかないといわれる。しかし、「法律と規制」の後にそれらを追っかけている、普段は私たちの視界にない重要な問題が存在する。それが「政策と倫理」ではないだろうか。この2つの言葉は日本語ではいかにも水と油である。うまくいかない。「政策」に「倫理」を求めることは政策の破綻である場合が多いし、「倫理」に「政策」を求めれば、倫理の破綻も考えられる。しかし英語ではこの組み合わせは良く用いられる"Policy and Ethics"として。ただ、ある研究者から、"Ethics and Policy"と表現されるのが普通ではないかと指摘された。確かに「倫理的な政策」というほうが納まりはよいのだが、やはり"Policy and Ethics"といいたい。それは、「私たちはどのような社会に住みたいのか?」、「私たちはどのような世界を作りたいのか?」、そして「私たちはどのような世界を次の世代に引き継ぎたいのか?」という問いとしてPolicy(政策)を捕らえ。そこから「そのようなPolicy(政策)は今の私に何(Ethics:倫理)を求めているか?」という問いを持つことができる。このように考えると、すっきりと2つ言葉がつながると考える。  ここで注意しておくべきことがある。それは、PolicyとEthicsにおいて時制も人称も違っていることである。「未来の見も知らぬ彼らのために」と「今の私に何ができるか」という対比は、簡単な答えを出せる問題ではないといえる。しかし、「科学」が未来に属し不確定に要素を持つ以上は、科学によって飯を食っている我々が、未来への姿勢を持たないではすまされないのかもしれない。  研究資源の問題は、過去と今、今と未来、そして、彼らと私たちを結ぶ、橋渡しをする活動である。研究資源が流通して研究が積み重ねられていく中で、いくつもの超えることの難しい領域を橋渡しすることが重要である。
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国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所
政策・倫理研究室


 研究倫理指針

  1. 医学研究に関する指針一覧 厚生労働省
     ・人を対象とする医学系研究に関する倫理指針 文部科学省 厚生労働省
     ・ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針 文部科学省 厚生労働省 経済産業省
     ・疫学研究に関する倫理指針 文部科学省 厚生労働省
     ・遺伝子治療臨床研究に関する指針 文部科学省 厚生労働省
     ・臨床研究に関する倫理指針 厚生労働省
     ・手術等で摘出されたヒト組織を用いた研究開発の在り方
     ・ヒト幹細胞を用いる臨床研究に関する指針
     ・厚生労働省の所管する実施期間における動物実験等の実施に関する基本指針
  2. 生命倫理・安全に対する取組 文部科学省
     ・ヒトES細胞研究(ヒトES細胞の樹立及び分配に関する指針、ヒトES細胞の使用に関する指針、ヒトiPS細胞又はヒト組織幹細胞からの生殖細胞の作成を行う研究に関する指針)
     ・特定胚研究(ヒトに関するクローン技術等の規制に関する法律、ヒトに関するクローン技術等の規制に関する法律施行規則、特定胚の取扱いに関する指針)
  3. その他
     ・「ヒトゲノム研究に関する基本原則について」平成12年6月14日科学技術会議生命倫理委員会

 海外の研究政策

  1. ヘルシンキ宣言 2008 (英文) (和訳)
  2. ヨーロッパの個人情報保護と医学・生物学研究に関する資料
     ・欧州委員会の個人情報保護ホームページ
     ・ヨーロッパ評議会(Council of Europa)の条約リスト
       Convention on Human Rights and Biomedicine CETS No.: 164:
  3. 英国での個人情報保護とその解除についての資料
     ・National Health Service Act 2006 新法 個人情報保護解除について 251,252条参照
     ・Health and Social Care Act 2001 個人情報保護解除について 60、61条参照
     ・Data Protection Act 1998 個人情報保護法 1998
     ・患者情報を連結可能で本人の承諾なしに利用する厚生大臣承認に関わるPIAG(患者情報助言グループ)
  4. その他の資料
     ・「ヒトのバイオバンクおよび遺伝学研究用データベースに関するOECDガイドライン」 2009年度版(英文)(和訳)
     ・分子遺伝学的検査における質保証に関するOECDガイドライン 2007年度版 (英文) (和訳)
     ・OECD 生物資源バンク規制 2007
     ・HUGO 利益共有に関する声明 2000
     ・HUGO DNAサンプリングに対する声明 1998
     ・OECD 個人情報保護に関する原則 1980

 海外政策調査の紹介

  1. 「米国における医学研究推進に関する調査」(英文) (和訳) (資料一覧)
  2. 「米国国立がん研究所 ヒト生物資源保管施設のための実務要領」 (2011)(英文) (和訳)
  3. 「英国国立がん研究所 研究のための試料と情報:利用方針作成のための雛形」(英語・日本語対訳版)
  4. 「米国国立がん研究所 ヒト生物資源保管施設のための実務要領」 (2007)(英文) (和訳)
  5. 「複数の『人の試料とデータのコレクション』を医学研究に利用するために −医学研究評議会とウエルカム財団への報告書−」(英文) (和訳)
  6. Wellcome Trust「社会への関わりについての報告書 2006」(英文) (和訳)
  7. NIHGR(米国ヒトゲノム研究所)主催のゲノム研究での個人識別性に関する会議 2006
        会議資料
  8. 2004年2月26−27日OECD個人遺伝情報研究データベース,東京
  9. CIOMS(国際医科学団体協議会)International Ethical Guidelines for Biomedical Research Involving Human Subjects 2002
  10. ASCO(米国のがん治療学会)の遺伝診断グレーディング 1997

年次活動

2015年度

2015年度 活動(報告書 PDFファイル

2014年度

2014年度 活動(報告書 PDFファイル

2013年度

2013年度 活動(報告書 PDFファイル

2012年度

2012年度 活動(報告書 PDFファイル

「米国における医学研究推進に関する調査」(英文) (和訳) (資料一覧)

「米国国立がん研究所 ヒト生物資源保管施設のための実務要領」 (2011)(英文) (和訳)

2011年度

2011年度 活動(報告書 PDFファイル

「英国国立がん研究所 研究のための試料と情報:利用方針作成のための雛形」(英語日本語対訳版)

2010年度

2010年度 活動(報告書 PDFファイル

「明日のためにできること」(改訂版)

      

2009年度

2009年度 活動(報告書 PDFファイル

2008年度

2008年度 活動(報告書 PDFファイル

「米国国立がん研究所 ヒト生物資源保管施設のための実務要領」 (2007)(英文) (和訳)

2007年度

2007年度 活動(報告書 PDFファイル

「複数の『人の試料とデータのコレクション』を医学研究に利用するために −医学研究評議会とウエルカム財団への報告書−」(英文) (和訳)

2006年度

2006年度研究班活動報告

  1. 厚生労働省研究助成金 班長 水澤 博
  2. 厚生労働省研究助成金 班長 宇都木 伸
  3. 文部科学省研究費補助金 班長 位田 隆一
  4. 関西経済連合会・医療/医薬品バイオ技術PA研究会 座長 増井 徹
  5. 第34回医学系大学倫理委員会連絡会議報告書(2006) 包括同意:増井 徹
  6. 「再生医療」の認知に関する市民アンケート (生育医療センター:絵野澤、2006.3.18)』結果

2005年度

  1. 英国バイオバンク年表の作成
  2. 「明日のためにできること」の作成(2005年2月)
    解説
    明日のためにできること(パンフレット)の紹介
  3. 2005年10月29日大阪大学薬学部公開講座にて講演
  4. 2005年度評価委員会用資料